詳細解説!高い木の剪定と安全対策術

2024/06/10 ブログ
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「こんなに伸びるとは思ってなかった!」や「そろそろ剪定しないと手に負えなくなりそう……」といった状況にお困りの方へ。植えていた木が想像以上に高くなってしまい、どう剪定すればいいか迷っていませんか?そんな時におすすめしたいのが、「芯止め」という方法です。

 

芯止めは、木の樹高を調整するだけでなく、木が高くなりすぎるのを防ぐ効果もあります。この記事では、高くなりすぎた木を芯止めで剪定する方法について詳しく解説します。

正しい手順で芯止め剪定を行うことで、木が過度に伸びることを防ぎ、美しい形を保つことができるので、ぜひ参考にして木の管理に役立ててください。

 

切り戻し剪定と芯止め剪定の違い

芯止めと切り戻しは、ともに茎を切る作業ですが、それぞれ異なる方法です。芯止めは、茎の先端を切り取ることを指します。これによって、茎の先端にある成長点が除去され、茎の伸長を抑制する効果があります。

 

一方、切り戻しは、株の途中で全体的に茎を剪定していく方法です。植物が生長した結果、株元に葉がなくなったり、茎が伸びすぎて姿が乱れたりした場合に、株全体を剪定して再生させる目的で行われます。

 

つまり、摘心は茎先を切り取ることで成長を調整するのに対し、切り戻しは株全体を剪定して植物の姿を整える方法です。

芯止めに適した時期

芯止め剪定に適した時期は、落葉樹と常緑樹で異なります。落葉樹では12月から2月が最適であり、常緑樹では3月から5月が適しています。

 

これらの時期に剪定を行うことで、木へのダメージを最小限に抑えることができます。逆に、剪定には向かない時期は7月から8月にかけてであり、この時期は成長が活発になるため剪定を行うべきではありません。緊急の状況でなければ、近隣住民に迷惑がかからないよう剪定時期を守ることが重要です。

 

また、木の種類によっては一般的な剪定時期と異なる場合がありますので、適切な時期を確認することが重要です。

芯止めにおすすめの道具

・太枝切りバサミ

・剪定ノコギリ

・脚立

・癒合剤

 

太枝切りバサミ

太枝切りバサミは、両手を使って太い枝を切るための便利な道具であり、高い位置にある枝を切るのに役立ちます。購入する際には、そのハサミが切断できる最大直径である「最大切断径」を必ず確認しましょう。これは、ハサミが切ることができる枝の最大の太さを示しています。

 

自身が植えている木の主幹の直径を超えないよう、適切な最大切断径の太枝切りバサミを選ぶことが重要です。また、太枝切りバサミの中には、柄が伸びるタイプもあります。このタイプの太枝切りバサミは、高い木にも届きやすく、芯止め剪定を行う際に便利です。特に、脚立だけでは届かない高い木に対して効果的です。

 

剪定ノコギリ

剪定ノコギリは、太めの枝を切る際に使われる道具であり、剪定バサミでは切断できない太い枝に適しています。一般的に、折りたたみタイプ、折りたためないタイプ、ピストル型の3種類があります。

 

折りたたみタイプの剪定ノコギリは、コンパクトに収納できるため持ち運びが便利です。また、刃がむき出しにならないため、安全に持ち運ぶことができます。

 

折りたためないタイプの剪定ノコギリは、強度が高く、力をしっかり入れて太い枝を切ることができます。

ピストル型の剪定ノコギリは、刃がゆるやかにカーブしているのが特徴であり、安定感があります。そのため、高所や枝が混み合っている箇所で使いやすいです。

 

剪定ノコギリを選ぶ際には、切りたい枝の太さや位置に応じて使い分けることが重要です。

また、強度やサイズ、扱いやすさなどを考慮して、適切なタイプを選ぶことがベストです。一般的には、長さ25cmから30cmの剪定ノコギリが使いやすいとされています。

 

脚立

樹高が数メートル以上高く、高所での作業が必要な場合は、脚立を使用して作業します。脚立を選ぶ際には、作業したい位置の高さから自分の身長を引いた高さが目安となります。

 

脚立には四脚タイプと三脚タイプがありますが、剪定には地面の凹凸でも安定しやすい三脚タイプがおすすめです。脚立の素材はアルミ製やスチール製があります。軽量で持ち運びが容易なアルミ製が人気です。高さは、初心者でも使いやすい1.5m程度のものから3m以上のものまで幅広く取り揃えられていますので、剪定したい庭木の高さに応じて選びましょう。

 

脚立を使った剪定作業では、地面の凹凸や湿った場所に注意し、しっかりと安定した場所に脚立を設置してください。また、脚立を使った剪定は、2人以上で行うことで安全性が高まりますので、できれば複数人で作業することをお勧めします。

 

癒合剤

幹を切った後の切り口を保護するために使用する道具は、癒合剤です。癒合剤には様々な種類がありますが、どの癒合剤を選んでも構いません。ただし、ペースト状の癒合剤は隙間なく塗りやすいため、特におすすめです。

 

掃除道具

剪定後の後片付けも重要な作業です。剪定後の後片付けに必要な掃除道具には以下のようなものがあります。

 

・枝や葉をかき集める竹ボウキや熊手など

・大きめのちりとりや箕(み)

・ゴミ入れやゴミ袋

 

また、剪定前に大きめの養生シートを敷いておくと、掃除がしやすくなります。枝葉の処理方法については、多くの自治体で燃えるゴミの日に出すことができます。自治体によっては、ゴミ削減のために枝葉を別途回収して、堆肥や燃料チップにリサイクルしているところもあります。枝葉の処理については、お住まいの地域の自治体のルールに従って行いましょう。

作業を行う際の服装について

剪定中に怪我をしないようにするためには、必ず作業用手袋を着用しましょう。剪定バサミや剪定ノコギリを握りやすくするために、滑り止めの付いた手袋がおすすめです。さらに、トゲの刺さりにくいタイプや耐切断性のある手袋を選ぶと安心です。

 

作業用手袋の他にも、以下のような服装を用意しておきましょう。

 

・日光対策ができる帽子

・ゴーグルやサングラスなどの木くずから目を守るもの

・長袖のシャツ

・長ズボン

・スニーカー

 

夏場は虫刺されにも注意が必要ですので、できるだけ肌を露出しない服装を選ぶと良いでしょう。また、リストバンドや長めの靴下を着用すると安心です。ただし、熱中症にも気を付けながら、安全かつ快適な剪定作業を行いましょう。

 

まとめ

今回は、芯止めの説明と用意をした方がいい道具についてまとめさせていただきました。次回は実際に芯止めのやり方や手順についてまとめようと思いますので、役立てていただければ幸いです。